プロの行う院内感染対策

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前回の記事で、「病院は病気に感染しに行く場所では無く治療しに行く所」とお伝えしました。

病院では、多くのプロフェッショナルが感染対策に携わっています。

クリーンな環境を求められる病院にて、プロが行っている感染対策をいくつか紹介します。

 

感染予防には法律まである!

日本には感染症対策として、以下のような法律が整備されています。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
(平成十年十月二日法律第百十四号)

法律が制定される程、感染対策は人類の生存において重要なのが分かりますね。
医学が発展する前は、感染症によって多くの命が奪われた歴史も踏まえての法律です。

この法律は一般の方々はもちろんですが、特に医療施設などに重要な責務が課せられています。

第5条

(医師等の責務)
第五条  医師その他の医療関係者は、感染症の予防に関し国及び地方公共団体が講ずる施策に協力し、その予防に寄与するよう努めるとともに、感染症の患者等が置かれている状況を深く認識し、良質かつ適切な医療を行うとともに、当該医療について適切な説明を行い、当該患者等の理解を得るよう努めなければならない。
 病院、診療所、病原体等の検査を行っている機関、老人福祉施設等の施設の開設者及び管理者は、当該施設において感染症が発生し、又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 

要するに

病院などの施設の管理者は、感染対策を講ずる責務がある

ということになります。

 

一般的な病院ですと施設の管理者は院長先生になるはずなので、
院長先生を筆頭とした、感染対策チーム(infection control team;ICT)または
感染対策委員会(infection control committee;ICC)などと呼ばれるチームが組織されます。

感染対策委員会とは?

病院などの医療施設には必須の組織とされています。
主な活動としては、

・年間計画の作成と病院長への報告
・年間計画の実行とアウトカム評価
・年間予算計画の作成と交渉
・最低週1 回の病棟ラウンドward liaison
・必要な対象限定サーベイランス(関連科との協力による)
・サーベイランス結果の病院長,感染対策委員会,現場への報告
・アウトブレークの防止と発生時の早期特定および制圧
・現場への介入intervention(教育的介入,設備備品的介入)
・感染対策マニュアルの作成
・職業感染防止と針刺し事故などへの対応
・結核,疥癬,MRSA, VRE などの交差感染防止

などなど、まん延を予防・制圧するためにいろいろされています。

素人が家庭でや職場で施す対策とは比べ物になりません。

上記のような職務を、感染専門の医師、感染認定看護師の方やスタッフの方々で
チームを作って執り行っているのが感染対策委員会です。

 

そういう組織がある病院だと安心ですよね。
(今やどこの病院にも感染対策委員会はあると思います)

 

具体的な感染対策の例

細かい感染対策は病院などによっていろいろ異なりますが基本的なものを紹介します。

・手指消毒液の設置
病院に行くと、入口や受付、お手洗いなどには必ずといっていいほど設置されています。
菌やウィルスを外から持ち込まない為にも、入院患者さんへのお見舞いの際などには
特に手指消毒を実施してください。

・館内清掃
清掃が行き届いていない病院はなかなかないんじゃないでしょうか?(汗
ここで豆知識です。
病院の床は塩ビのシートだったりがほとんどだと思います。
衛生的にも塩ビのシートの方がホコリも立ちにくいと思われていますが、実は。
カーペットの方がホコリは立ちません。
その差5倍から10倍もホコリの数が変わるという観察結果もあります。
(カーペットについては次回詳しく紹介します。)
大阪のある市立病院はロビーに、抗菌・抗ウィルス機能を持つカーペットを敷いています。
消臭効果もあるカーペットですので病院特有の匂いも無いことに驚きました。
あなたの病院はカーペット敷かれてますか?
カーペットのある病院さんは感染対策意識が高い病院かもしれませんよ。

・室内浄化
清掃にも関連しますが、ここでは主に室内空気の浄化についてです。
感染対策の意識の高い施設は空気清浄機にもこだわっており、民生機と呼ばれ、
家電屋でよく見かける家庭用の空気清浄機は選ばないでしょう。

すごく清潔でどんなに設備の整った施設でも、我が家と同じセールでも売られているような
空気清浄機が置かれていたら不安になりませんか?

空気清浄器には一般用、業務用、医療用があります。
特に大きな病院では業務用や医療用機器などを使用されています。

発熱者待機場所に置かれている空気清浄機などチェックしてみてください。
普段見慣れない空気清浄機が置かれてあれば、しっかりとした機能で選ばれているはずです。
安心して治療を受けれますね。

 

その他にも器具の消毒や医療行為者の手袋・マスクの着用、プロの手洗い方法・抗菌カーテン、
陽圧・陰圧調整など感染対策には様々な対策方法があり日々実践されています。

国際的な施設基準や医療基準を取得されている病院は、もっと細かに徹底されています。

プロがここまで考えられて感染対策を取られた施設ですから、
インフルエンザの時期などは特に徹底的に対策はされているでしょう。

自己防衛(手指消毒・マスク)も忘れずに安心して病気を治療に行ってください。

 

次回は、カーペットの方がハウスダストを抑えて、アレルギー対策になる!?

そんな事をご紹介します。

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